>>ネクストエンジンで解決できる?EC運営のリアルなお悩み(前編)
セール時の残業時間が魔法のように減っていく
岡本: お客様はネクストエンジンを導入することによって業務に変化を作ることができると思うんですが、日橋さんから見て、数字的な変化というか、このKPIがネクストエンジンによって劇的に変わったよってお客さんが言ってるとか喜んでいたとか、そういうものってありますか?
日橋: ちょっと冗談みたいな数字の話から入ってしまうかもしれないですが、セール時の残業時間はまず劇的に変わります。
岡本: 残業時間ですか(笑)
日橋: はい。ここはもうかなりすごくて。楽天さんのスーパーセールやAmazonさんのブラックフライデーみたいなセールがあると、EC事業者さんによっては、1,000件単位で注文が積み重なるんです。注文確認と配送手配の処理をするだけでも、マンパワーでやるのはもはや不可能な量になっていたりするんですよね。
もちろんEC事業者さんの注文対応が早くなるということは、注文した商品がお客様の手元に届くまでのスピードが早いということでもあるので、トータルでは高い顧客満足度を実現するために一役買えているということでもあるんです。ただ、「今回のセール、ネクストエンジンがあったから乗り切れました」という声をものすごく多くいただくので、セール時期の残業時間が劇的に減るというポイントを敢えてあげさせてもらいました(笑)
岡本: 働き方が重要視される中ではとても大事な話ですね。ちなみに余談なんですが、EC事業者の皆さんからすると、セールってどういう気持ちで突入されているものなんですか?
日橋: セールをやるときにはある程度、売上の計画をたてているので、それに伴った在庫があるかどうかを前もって確認するとかからですね。セール対象商品の商品登録準備とか、そういった諸々の対応がセール前には必要になります。
当日は話をお伺いする限り、売上がどんどん上がるから嬉しいし、「お祭りみたいで楽しい」って気持ちが50%で、「細かいチューニングが大変だなぁ…」「忙しすぎて逃げたいなぁ…」という気持ち50%みたいな感じだと思います。
岡本: なるほど…。複雑な気持ちなんですね(笑)
日橋: そうですね。ネクストエンジンを入れていただいていると、セールのスタート時点で自動処理できる部分が結構あったりするので、気持ちの余裕は違うとかってお声をいただけます。そういう意味ではお役に立てているなと実感することは多いですね。
自動化: 小さな連携からスタートして大きな山を乗り越える
岡本: そういえば先程の自動化の話の際に、詳しくお伺いできなかったんですが、自動化を進めるにあたってのコツとかってありますか?
日橋: そうですね。お客様によるんですが、だいたい以下のようなステップをとることが多いです。
在庫数の連携からスタートして、在庫数の管理が精緻にできるようになると、次は注文の確認作業を効率化しましょう、ということになって受注の効率化、そして出荷の自動化まで行くというプロセスを辿ることが多いです。そして最終的には商品マスタの連携部分なんかを強化して、価格の一括修正ができるようになったり、販路を広げていく上で必要なところを調整していく感じになりますかね。
岡本: 商品マスタの連携が一番最後になる感じなんですね? 意外だったんですが。
日橋: そうですね。商品マスタの連携が一番むずかしいんですよね。在庫とか注文処理とかだと、自社のルールさえ調整すれば対応できるものだったりしますけど、商品マスタに関してはモールの仕様が影響するんですよね。
商品名の上限数だったり、各モールの仕様を全部知っていないと変換定義が作れないのでそれなりに難易度が高いイメージですね。
岡本: それは、難しそうですね。なかなかできる人もたくさんいないんじゃないですか?
日橋: そうですね。もちろんうちのサポートチームがこのあたりの知識を豊富に持っているのでサポートさせていただくんですが、いきなり、個人でできる人っていうのはなかなかいらっしゃらないかもしれませんね。
岡本: こういう面倒なことをシステムのためにやるっていうのってなかなか受け入れられないんじゃないかなと思うんですけど、そのあたりってどうなんですか?
日橋: いえ、そんなことないですよ。商品マスタの連携を頑張りましょうって話が出てくるころには、すでに在庫連携・受注連携とステップをこなしてくださっていて、ラクになっていることを実感いただいていることが多いんです。
なので、すでに信頼関係ができていて、「一緒に頑張りましょう」と伴走させていただけることのほうが多いですね。
岡本: 最初は小さなところからでも一緒に進んでいるからこそ、大きな山も乗り越えられるということなんですね。
2024年問題やBtoBなど、まだまだやることあります
岡本: 色々お話ありがとうございます。ちょっと話題変わりまして、ネクストエンジンの未来について聞かせていただきたいなと思っています。
ここまで聞かせていただいた感じ、なんかネクストエンジンってやりきっている感もあるんで、課題ってあるのかな?ってふと不思議になるところもあるんですが、課題とか、まだまだやれていないことってあるんですか?
日橋: いやいや、足りていないことだらけで、挑戦しないといけないことは山ほどあるのが現状ですね。たとえば最近、出荷拠点って全国に増えてきているんですが、それに対応するようにネクストエンジンでは複数の出荷拠点からの自動出荷ができるようにしていたりするんですね。
例えば関西のお客さんから注文があったときに関西の拠点から出荷するみたいな話ですよね。物流の世界で「2024年問題」っていう課題が出てきていますが、長距離輸送を当たり前とするんではなく、注文者の近くから配送するというトレンドに世の中がなってきているので、そういった流れに向けた開発も行っていたりします。
平たくいうと、これってトラックのドライバーさんの運送距離が短くなる話なんです。これまではEC事業者さんにフォーカスしていた機能開発が多かったんですが、この話でいうとEC事業 x 配送というキーワードの開発ですよね。こういうキーワードが他にもたくさんあって、まだまだやれることだらけという状況なんです。
岡本: なるほど。
日橋: 他には、EC事業者さんにBtoB向け機能を用意してあげるなんてところもあったりしますね。事業としては「encer mall」という名前でスタートしています。
EC事業者さんの中には、BtoB向けの販売をしていたり、卸売をされていたりするケースもあるんですが、こういった販売経路ってデジタル化しきれていなくて、電話・メール・FAXで管理していることが多いんです。なのでネクストエンジンでも注文内容を手打ちで管理している方が結構いらっしゃる。
でも、BtoBや卸売向けの注文フォームみたいなものがあればそれでいいわけなので、そういった機能を用意してあげるみたいなことも進んでいたりしますね。
岡本: なるほど〜。たしかに電話注文とかFAX注文とかって依然と残っているケースはありますもんね。
日橋: そうなんですよね。電話注文やFAX注文も便利なんで悪くないんですが、もっと便利な方法を提供できるようになったら、注文する人もEC事業者さんもラクになるはずですからね。
岡本: そうやってお伺いすると、まだまだ課題はありますね。
日橋: そうですね。幸いにもネクストエンジンを多くのお客様に選んでいただけているので、一緒に世の中でまだ解決されていないことにタックルしていければなと思っています。