
2026.1.19
記録的猛暑、米騒動、推し活──受注データから振り返る「2025年購買トレンド」調査レポートを公開~「地震予言」はなぜ売れなかったのか。7月騒動時のEC購買データが映した消費者の冷静さ~
NE株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長CEO:比護則良、以下「NE」)は、SaaS型ECバックエンドシステム「ネクストエンジン」の受注データを用い、記録的猛暑、米の価格高騰、推し活の定着といった2025年の社会的出来事が、EC上の購買行動にどのような変化をもたらしたのかを分析した調査レポートを公開しました。
本レポートでは、ニュースや報道で語られた出来事と、実際の購買行動データを時系列で重ね合わせることで、生活者が何に反応し、どのような判断のもとで購買に至ったのかを可視化しています。
調査結果のポイント
●天候・気候変動:季節の前倒しが購買タイミングを変えた
◯2025年は梅雨入り・梅雨明けともに早まり、猛暑も長期化しました。これに伴い、レイングッズや暑さ対策商品の購入は例年より早い時期から立ち上がり、需要が前倒しで発生する傾向が確認されました。
●米騒動:不安は「量」ではなく「単価」に表れた
◯米関連商品では、購入件数の増加に比べて流通金額の伸びが大きく、1件あたりの購入単価が上昇しました。生活者の不安は、買いだめではなく、価格や商品選択に反映されていた可能性が示唆されます。
●推し活:一過性のイベントから日常消費へ
◯推し活関連商品の受注は特定の月に集中するのではなく、通年でベース水準が上昇しており、推し活消費が生活の一部として定着している様子がECデータ上でも確認されました。
●災害・地震情報:反応したのは「噂」ではなく「現実」
◯SNS上で拡散された科学的根拠のない災害情報では購買行動に大きな変化は見られなかった一方、実際の地震発生や公的情報の発表時には、防災関連商品の購買が明確に増加していました。
本調査の位置づけ
本レポートは、2025年という変化の大きい一年を通じて、生活者の意思決定がどのように購買行動として表れたのかを多角的に整理したものです。本レポートの結果は、ネクストエンジンを利用するEC事業者(販売者)の店舗で発生した購買行動データを集計・分析して導き出したものであり、国内EC市場全体の推計ではありません。
調査概要
●調査機関:NE株式会社
●調査対象:ネクストエンジン利用企業のうち、2024年以前から契約し、2025年12月時点も契約中のユーザー受注データ
●対象期間:2024/1/1〜12/15、2025/1/1〜12/15
●集計方法:受注情報テキストに対象キーワードを含む受注件数を集計
●集計単位:月次単位と週次単位。
◯週次集計はISO週(ISO week)を採用(月曜始まり)。各年の同一ISO週同士で前年比較を実施。
調査詳細
1. 天候・気候変動:季節の前倒しが購買タイミングを早期化
2025年は梅雨入り・明けが早まり、夏の平均気温が統計開始以降で最高を記録しました。これに伴い、EC上でも「対策購買」の前倒しが顕著となりました。
●レイングッズ:梅雨前線の停滞に合わせ、5/26週から受注が急伸しました(図1-1)。
●暑さ対策グッズ:5〜6月から需要が立ち上がり(図2-1)、6/30週前後でピークを迎えた後は前年より早く収束する「短期集中型」の推移となりました(図2-2)。
●冬物グッズ:10月下旬の急な冷え込みと同時に、10/20週からマフラーやカイロ等の受注が急増しました(図3-1)。

図1-1:レイングッズ週次受注推移

図2-1:暑さ対策グッズ月次受注推移

図2-2:暑さ対策グッズ週次受注推移

図3-1:寒さ・冬物対策グッズ週次受注推移
2. 米市場:不安は「量」ではなく「単価」に反映
「令和の米騒動」と称された品薄・価格高騰の影響は、購買金額に強く表れました。
●需給の変動:米関連商品の受注件数は前年比+15%の増加に留まりましたが、流通金額は前年比+41%と大幅に増加しました(図4-1)。
●購入単価:1受注あたりの金額は約+23%上昇しており、購買量の増加だけでは説明しにくい「価格高騰」の影響が示唆されます。

図4-1:米関連商品週次受注推移
3. 災害・地震情報:SNS上の「噂」には反応せず
2025年夏にSNS上で拡散された「大災害の予言」に対し、消費者の反応を検証しました。
●冷静な判断:予言された当該日を含む週の受注に目立った変化は見られませんでした(図5-1左側)。
●対比:実際の震災発生直後に受注が急増した2024年(図5-1右側)と比較し、生活者は不確かな情報よりも、現実的なリスクに対して合理的に反応している様子が浮き彫りとなりました。

図5-1:防災グッズ週次受注推移移
4. 推し活:一過性のイベントから日常消費へ定着
「推し活」関連商品の受注データからは、消費のベースアップが確認されました。
●通年での底上げ:特定の月の突出よりも、年間を通じて全ての月で2025年の受注数が2024年を上回って推移しました(図6-1)。
●市場の広がり:外部調査の「年間消費額平均25万円」という結果と整合するように、ECにおいても推し活が「日々の生活の一部」として定着したことを示唆しています。

図6-1:推し活グッズ週次受注推移
まとめ
2025年は、季節の前倒しと極端高温が「対策購買の前倒し」を生み、米の供給不安や地震・津波注意報が「備え」の購買を刺激し、推し活のようなカルチャー起点の熱量が“モノ”としてECに流れ込む一年でした。
ニュースで語られる出来事は、EC事業者の受注データ上でも「いつ・何が・どの程度」動いたのかとして観測できていることが本調査で検証されました。
出典元
NE株式会社 概要
| 名称 | NE株式会社 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長CEO 比護 則良 |
| 所在地 |
〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜3丁目2-3 EPIC TOWER SHIN YOKOHAMA 16階 |
| 設立 | 2022年5月2日 |
| 事業内容 | EC支援・SaaS事業、地方創生・自治体支援事業、コンサルティング事業 |
| 企業サイト | https://ne-inc.jp |
本記事に関する問い合わせ
担当:NE株式会社 広報担当
電話:03-4540-6512
e-mail:pr@ne-inc.jp







